イランを実際に旅してみると、そこにはイランならではの慣習やマナーがありました。この記事では、そんなイランを旅行するにあたって知っておくべきことをまとめてみました。
クレジットカードが使えない
イランではクレジットカードが使えません(アメリカとの外交関係上の理由により)。支払いはもちろんのこと、ATMでのキャッシングも不可です。
現金入手方法は基本的にドルなどからの両替になります。イランに行く前にはしっかりドルやユーロなどの現金の準備をしていきましょう。
お金の呼び方が実際は少し違う
イランの通貨単位はリアル(Rls)といいます。
しかし、現地ではトマーンという単位がよく使われます。
1トマーンは10リアルに相当します。
買い物をするときにはその値段がリアルかトマーンかちゃんと確認するようにしましょう。
あまり安いバスはトラブルの可能性がある
イランのバスにはランクがあるのですが、あまり安いのを選びすぎると、空調がついていなかったり、途中でバス自体にトラブルが起きてしまったりすることもあるのでほどほどにいいバスを選んだほうがいいと思います。
私の場合、テヘランからイスファハーンに向かうのバスで、途中タイヤが焼けてしまうというトラブルがありました。幸い、タイヤを付け替えて再出発できましたが、かなり時間が遅れてしまいました。
幸いイランの交通機関はどれも非常に安く、少しくらい高いものを選んだとしても格安なことに変わりません。
インターネットが規制されている
イランでは中国のようにインターネット規制があります。ネットはつなげることにはつなげられますが、見られないページがでてきます。
VPN接続というものを使ってネット接続する方法もありますが、手間がかかります。短い旅行期間であればあらかじめ調べ物はちゃんとしておいて、あとは旅に集中するみたいなやり方をとったほうがいいと思います。
旅行者でも女性はスカーフの着用が必須
イランでは旅行者であっても、女性のスカーフの着用が義務付けられています。また、全体的に肌の露出や体の線が出るのを避けた格好をする必要があります。
女性の旅行者と一緒に歩いていたときに、その人に対して「髪がでているよ」と通りすがりの人に注意されたこともありました。
信仰・宗教について聞かれる
イランでは「あなたは何を信仰しているの?」とこちらの信仰・宗教を聞かれること場面が非常に多いです。普通の会話ではもちろん、宗教関連施設に入るときのチェックで聞かれることもあります(マシュハドのハラムなど)。
こうした質問が来た場合ですが、信仰している宗教があればそれを答えればいいです。しかし、もし信仰しているものがない場合でも「無宗教」とは答えず、「仏教」「神道」など、なにかしらちゃんと信仰があるという風に答えたほうがいいです。
というのもイランの人にとって(というより信仰をもつ人にとってといった方がいいかもしれませんが)は、信仰がないということは、常識や倫理観がない人だと捉えられることになるからです。
このあたりは解説しようとするとかなり長くなってしまうので詳しくは省きます。ただ、相手の文化を尊重するという意味で、信仰の表明はしたほうがいいと思います。
まとめ
旅行者としては相手の文化に敬意を払って旅をしたいところです。
イランは非常に宗教と暮らしが結びついた国なので、特に服装や宗教上のマナーなどには気をつけたいですね。
相手の文化に倣うことで、相手に近づける。ある意味イランはそれがしやすい国といえるかもしれませんね。