イランを旅したので感じたことなどをまとめておこうと思います。
イランについて
イランは中東、西アジアにある国で、正式名をイラン・イスラム共和国といいます。イスラムの教えをもとに国を統治するイスラム共和制の国で、国教はイスラム教のシーア派です。
首都はテヘラン。第2次世界大戦時に連合国である米英ソの首脳によって行われたテヘラン会談で有名ですね。国土は日本の4.5倍もの広さで、イラク、パキスタン、アフガニスタン、トルコといった中東諸国と隣接しています。
住んでいるのは主にペルシャ人で、公用語もペルシャ語が使われます。もともとペルシャ帝国が栄えた地でもあります。
そもそもなぜイランに行こうと思ったのか?
イランに行こうと思った理由はたくさんありますが、まずひとつにイランにある歴史的な場所への純粋な興味がありました。
「世界の半分」と称されるくらい繁栄を極めたイスファハーン、古代ペルシャ王朝が栄えたペルセポリスなど、実際にこの目で確かめてみたくてたまらなかったのです。
次に、イスラム共和制という国家体制の国、そしてその中で暮らす人々への興味です。
日本に暮らしていると、イスラム教の国というだけで、先入観からか危ない、怪しいといったイメージを持ってしまいがちですが、実際はどうなんだろうというのもやはりたしかめてみたかったのでした。
イスラム教にもスンニ派、シーア派という2大宗派がありますが、これまで旅してきたイスラム圏でもシーア派が主流の場所には訪れたことがなかったので、そういうところも興味がありました。
とにかくイランは自分自身にとって未知な部分がかなりあった国で、でもその分この国に行けばこれまでとはまた違う新しい体験ができるという確信的な予感もあったので、思い切って行くことにしたのです。
旅の概要
旅の主な概要をまとめました。
期間
2週間
訪れた主要都市・ルート
- テヘラン(首都)
- イスファハーン
- ヤズド
- シーラーズ
- マシュハド
テヘラン⇒イスファハーン⇒ヤズド⇒シーラーズ⇒マシュハド⇒テヘランと、半時計周りにイランを一周するようなルートで回りました。
イランを旅して感じたこと
それでは実際にイランを旅して感じたことを項目ごとに。
観光
観光できる場所はありすぎてまったく困らないと思います。イマーム広場、ペルセポリス、ペルシャ式庭園など世界遺産も豊富。
歴史や宗教とかかわりの深い場所が多いので、訪れるときにはあらかじめペルシャの歴史や宗教などを学んでおくと、何倍も楽しめると思います。
ちなみに観光地では入場料を取られることがありますが、イラン人料金と旅行者用料金があって、われわれはもちろん旅行者用料金を払うことになります。
治安
訪れる前は不安だった治安ですが、いざイランに来てみると不安に感じることはほぼありませんでした。
どうしても中東というとテロなどのイメージなどが付きまといますが、そんな物騒な感じではまったくありませんでした。
むしろほかの国よりもイランのほうが、秩序を持って暮らしが営まれている印象を受けました。
食事
食事はかなり当たりはずれがあります。笑
イラン料理だとチェロウキャバーブという肉とライスのプレートがおいしかったです。レストランなどでは大体あるメニューなので、食べるものに困ったらチェロウキャバーブがオススメです。
あとはピザやフライドチキンなどのファストフードの店が割とあるので、ジャンキーな食べ物でよければそちらもオススメ。いつも若者でにぎわってます。
言葉
かなり英語がしゃべれる人が多いです。ホテル、交通機関、買い物など会話が必要な場面では基本英語が通じますし、一般の人もかなり英語でしゃべりかけてきます。
英語教育がしっかりしているのかな?ととても驚いたくらいです。
とはいってもイランを旅する際には、最低挨拶のペルシャ語は覚えたいところです。また、ペルシャ語の数字を読めるようになるとめちゃくちゃ役立ちます。
宗教
イランのように宗教と暮らしが密接に結びついた国では、やはり宗教というものついて考えざるを得ません。それを考えるのもまたイランの旅の魅力かと思います。
イランの国教はシーア派で、厳粛なイスラム教国家ということで、少し怖いイメージがありました。しかし、実際来て見ると怖いという感じでは全然ありませんでした。
宗教というものが人々の生活や倫理観に根付いているので、イランの人とは宗教についての話もよくしました。
日本では宗教の話なんて普段あまりしませんが、こちらの人にとってそういう話をするのは普通みたいですね。
「あなたは何を信じているの?」という質問はよくされます。
現地の人
イランの人はびっくりするくらい人懐こいです。笑
街をあるけばほぼ話しかけられたり、一緒に写真をとろうといわれたり、カメラに移ろうとしてきたり、なにかとコミュニケーションをとろうとしてきます。
自分のイランの写真フォルダを開くと、ほかの国よりも明らかにたくさん人が写っていますから。
それでもって、うんと旅行者をやさしくもてなそうとしてくれるのもイランの人の特徴です。
食べ物をくれる、目的地まで送ってくれる、面白い場所に案内してくれるなどなど、イランの旅では、現地の人に色々としてもらったことがたくさんありました。
正直「なぜここまでしてくれるんだろう?」と思ってしまうくらい。
日本はおもてなしの国って言われるけれど、イランのほうが断然すごい気がします。
イランに来て一番印象に残ったのは現地の人かもしれません。
最後に
イランはそれまで抱いていた、なんとなく危なそう、怪しそうとイメージを根本から覆してくれるくらい旅をしていて楽しい国でした。
それは、ほかならぬ現地のイランの人のおかげだと思います。
異国から来た旅行者の私と積極的にかかわろうとし、見返りなしにもてなそうとしてくれるイラン人の人柄は、これまでの旅で騙されることもあった自分にとってはセンセーショナルでした。
「なんでここまでしてくれるんだろう?」
「なにが彼らをここまでさせるのだろう?」
イランを旅してみて、そんな彼らの人情の源を知りたいと思わずにはいられませんでした。
もちろん人だけでなく、イスラムの建築やペルシャの遺跡、庭園などの壮大さや美しさも申し分ありません。
なので、イランに行って確実によかったと思っています。
一度は訪れてみることを勧めたいです。イランは特に。